2023年6月3日-2024年5月6日(月)
当館収蔵のキース・へリングコレクションを、へリングが活動した1980年代ニューヨークを舞台に、「アンダーグラウンド・カルチャー」「ホモエロティシズムとHIV・エイズ」「社会に生きるアート」「ニューヨークから世界へ」の4つの視点によって、彼の社会との関わりやその活動の今日的な意義を紐解きます。
News
24/1/15
好評につき会期延長いたしました 〜2024年5月19日(日)まで Due to popular demand, the exhibition "Keith Haring: The Downtown Renaissance" and "The House of Field" will be extended until May 19th
23/7/29
8月開催!「フードトラックがキース・ヘリング美術館の森にやってきた!」Food Trucks have arrived at Nakamura Keith Haring Collection Forest!" Event
23/5/27
中村キース・ヘリング美術館クィア・フィルム上映会 前売り券販売開始
Pre-sale Tickets for the Nakamura Keith Haring Museum's Queer Film Screening Event
23/5/21
6/24-25開催 中村キース・ヘリング美術館クィア・フィルム上映会ページを公開しました。"Queer Film Screening" Webpage Now Open
23/5/8
キース・ヘリング:NYダウンタウンルネサンス展ページを公開しました
"Keith Haring: The Downtown Renaissance" Webpage Now Open
About 展覧会について
1970年から1980年代にヘリングが生きたニューヨークは、パンク・ロックやヒップホップファッションなど新しいカルチャーが注目され、成功を目指す人々が世界中から集まる可能性に満ちた街である一方、ドラッグや犯罪が蔓延する危険な状態でもあり、それらが危ういバランスで成り立っているスリリングな街でした。
80年代にそのような社会の中で生まれたヘリングの作品は、命に関わる感染症との共生、児童福祉教育や人権問題をはじめとする持続可能な社会実現に向けた課題など、今日を生きる私たちにも強烈なインパクトを与えます。ヘリングが残したメッセージを、同時代を生きた写真家たちの記録写真など多くの資料が並ぶ展覧会を通して発信します。
1章:アンダーグラウンド・カルチャー
ニューヨークに移り住んだ若きヘリングが、80年代前半に描いたドローイングを、当時隆盛を極め、彼も大きな影響を受けたナイトクラブの写真資料とともに展示。室内に壁画を描いたり、自らが企画するイベントや展覧会を開催するなど、ヘリングの重要なアート活動の拠点ともなったクラブの様子やその時代の熱気を伝える。
2章:ホモエロティシズムとHIV・エイズ
「LGBTQ+」という言葉もなく、性的少数者への差別や偏見、抑圧が今よりも強かった80年代に、ヘリングは自身がゲイ男性であることをオープンにしてアーティスト活動を行っており、このアイデンティティは彼の制作活動における重要な要素であった。男性器をモチーフとした作品などホモエロティシズム溢れる作品とともに、当時ゲイコミュニティに深刻な影響を与えたHIV・エイズの正しい理解の促進や抗議活動のために制作された作品を紹介する。
3章:社会に生きるアート
アートを通して様々な社会活動を行ったヘリングは、特に子どもたちへの教育・福祉活動に力を注ぎ、子どもたちのために惜しみなく作品を制作した。こうしたヘリングの活動や子どもたちとの繋がりを示す日本初公開の「マウント・サイナイ病院のための壁画」とともに、すべての人にアートを届けたいという信念からニューヨーク市内にオープンした「ポップショップ」の資料を展示。現在も社会の中で生き続けるヘリングのアートの展開を紹介する。